都市モニタリング指標から見る「倉敷」

人口集中地区(DID)と全域の人口密度

倉敷市の人口密度は、平均より高い。対して人口集中地区(DID)人口密度は平均を大きく下回る、 という特徴的な位置づけであることがわかりました。

平成27年人口集中地区(DID)

平成27年倉敷市の人口分布

特徴的な人口密度、DID人口密度の関係については、次のことが考えられます。 倉敷市は児島市、玉島市との合併を経て、さらに工業地域である水島を有しています。 その経緯から倉敷市内に複数の中心市街地が見られます。 また、人口集中地区として、水島・玉島の工業地域が指定されていますが、実際には人口分布していません。

人口集中地区の設定基準
 人口集中地区の設定に当たっては、国勢調査基本単位区及び基本単位区内に複数の調査区がある場合は調査区(以下「基本単位区等」という。)を基礎単位として、 1)原則として人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上の基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接して、 2)それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5,000人以上を有するこの地域を「人口集中地区」とした。
 なお、人口集中地区は「都市的地域」を表す観点から、学校・研究所・神社・仏閣・運動場等の文教レクリエーション施設、工場・倉庫・事務所等の 産業施設、官公庁・病院・療養所等の公共及び社会福祉施設のある基本単位区等で、 それらの施設の面積を除いた残りの区域に人口が密集している基本単位区等又はそれらの施設の面積が2分の1以上占める基本単位区等が 上記1)の基本単位区等に隣接している場合には、上記1)を構成する地域に含めた。(総務省統計局 - 人口集中地区とは)

通勤・通学の交通手段割合が似ている都市(コサイン類似度順・全都市)

通勤・通学の交通手段割合が似ている都市(コサイン類似度順・中核市)

通勤・通学の交通手段割合が似ている都市(コサイン類似度順・政令指定都市)

倉敷市は、「より小規模な都市」と交通事情が似ています。交通事情にも複数の市街地をもつ倉敷市の特徴が現れているのかもしれません。

コサイン類似度とは、ベクトルの向きの類似性を表す値で1に近づくほど類似。-1に近づくほど正反対の特徴を持っています。 今回は交通分担率の値5つ(自動車、鉄道、バス、二輪車、徒歩その他)を平均0標準偏差1で正規化した値を用いて計算。

産業別 産出額・出荷額・販売額

倉敷市の産業的特徴はなんといっても工業です。工業出荷額は全都市中3位を誇っています。 農業産出額、商品販売額についても平均以上です。

昼夜間人口(200万人以下)

有数の工業地域を持つ倉敷市ですが、昼夜間人口についてはそれほど差がありません。 職場・学校・居住地といった主な都市機能が市内でカバーできているといえます。

都市の比較をしてみよう

全国都市の指標(偏差値)をレーダーチャートとして比較できるページを用意してみました。 気になる都市の特徴を見てみましょう。